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難問があったにもかかわらず、なんと27名もの方から解答をいただきました。この場を借りてあつく御礼申し上げます。

まずは解答者のお名前を、解答到着順に掲載させていただきます(^-^)

東京農大第三高等学校将棋部B 山村 政B 山本勝典B 小関健太A 佐藤浩一A
朝倉 隆A あいおB 昨日の猿B 湊 茂彰B 神無七郎B
いのてつB 佐藤博紀B きんたB 大橋光一B S.KimuraB
大橋 実B 町田雅寛A 白井悠真B 小林芳明A 浅倉稔雅B
武内洋介B 本田博巳B 森 久太郎B enterpriseB 泉 慎一郎B
manbowA 松沢成俊B      

※上段左から到着順。名前のあとの丸つき数字は正解数。



第1問:須藤大輔 (誤解、無解ゼロ(^-^))

47金、45玉、67馬、56飛、同馬、同桂、65飛、同銀、36金、55玉、67桂まで11手

★変化・紛れは特になく、初形「大」からやさしい手順をくりひろげます。4手目合駒を打つと36金で一発なので飛車の移動合い、奪った飛車をすぐに65飛と捨てるのが作者お気に入りの流れ。飾り駒がないのも嬉しいところ。

★期待通り全員正解でした(^-^)

小関健太「やさしい移動合の問題ですね」

S.Kimura「ヒントにある発見しにくい好手がよく分からない内に詰んでしまいました」

★65飛のつもりで書いたのですが、うーん、お強い!

武内洋介「36金から67桂までの収束、気持ちが良い」

山村 政「36金が案外見えませんでした」

松沢成俊「6五飛より、馬で飛車をとるほうに抵抗がある」

★36金が意外と見えにくかったようです。そのおかげで?直前の馬切りも含みが出たのでしょうか。

本田博巳「逃げ道塞ぎの6五飛が鍵の手ということでしょうか」

enterprise「盤面中央に大きな大の字、そして都詰めといい感じですね。36金の感触がいいです」

大橋 実「飛車の移動合いを逆手にとった飛車打ち!それに須藤さんの名前の頭文字ってところがとってもユニークです!」

神無七郎「自分の名前の盤面曲詰。「輔」も作るんですか?」

★ひえーっ(^^ゞ ためしに考えてみたら、タテだけで11段必要。しかも「車」だけで31枚必要……。

昨日の猿「トップバッターとして取り組みやすい作品ですね。難解な手が入っていなくてほっとしました」

森 久太郎「桂3枚の配置がつらいですが、曲詰で、移動合の出る手順なら充分でしょう。実際僕も、この問題のおかげで全部解く気になりました」

★こういう短評も嬉しいものですね(^-^)


第2問:柴田昭彦 (誤解2、無解0)

15角、同歩、26飛、25角、同飛、14玉、24飛、同玉、13角、14玉、25金、同玉、35角成、14玉、13とまで15手

★4手目25香は同飛、14玉、15飛、同玉、16香以下。初形の54金は初手より35金、33玉、44金、42玉、53金以下の余詰防ぎ。

★柴田さんお得意の合駒モノ。取ってもらえない飛車をムリヤリ押し売る手順は力強く、一手一手に変化が付随していてひじょうに濃厚な応酬となっています。誤解者2名は4手目香合でした。

山村 政「合駒はわかったんですが、逃げるとは思いませんでした。ヒントが役に立ちました」

昨日の猿「6手目に▽14玉と逃げる手が思いうかばずしばらく悩んでいました。もし手数が明示されていなければ…(あぶないあぶない)玉方のぬらりくらりとかわす受けが印象的」

★14玉と逃げたほうが簡単に詰みそうに見えますものね。強力な攻方を翻弄する玉もなかなかの曲者。

S.Kimura「2六、2五、2四と動く飛車が素晴らしい」

神無七郎「角の捨合が柴田氏らしい。7手目15飛の紛れにも中合の逃れがあるのが面白い」

★7手目15飛、同玉、16金、14玉、47角、36合!ですね。

大橋 実「大駒が歩頭にポンッと飛び出す感触がたまりませんでした!ちょっと変えれば1ニ金、2四玉の2手が入ります。飛車筋を通して1一飛から3一飛成を含みにする訳です。例えば玉方1三玉1四歩1六桂2三歩3一歩4三金、攻め方2六角3七飛、持ち駒 飛金金。2四玉に3五角〜5三角成は以下3四香、同飛、同金、4三飛、2四玉、2七香、2六香で逃れ。1五角に同玉は2六金、同玉、2七飛、1五玉、3五飛までです」

★なるほど。盤面も軽くなりますし、2手目同玉の変化もあってなかなかのもの。けれども6手目香合が詰まないのと、初手35角でも詰むのが残念。

武内洋介「合駒選びの変化は、さほど難しくない。24飛が、他に有力な手が無いとは言え気持ちのいい手」

本田博巳「1三と1四の2地点が攻防各々の拠点。2五角合に至るまで、ちょっと横道を楽しみました」

enterprise「初手15金、7手目23飛車成の紛れにはまり楽しんだ。きわどい逃れって楽しい」

★詰将棋の遊び方?をわきまえておられますね(^-^)

松沢成俊「 後半がだれる」

★作者曰く「収束が甘いので学校では入選が難しい?」とのこと。ぼくなら喜んで投稿しちゃいますが(^^;

森 久太郎「解くのには一手一手考える必要があるので、非常に時間がかかりました。僕はBより難しく感じました。解後感は良くも無いですが、解いてから鑑賞してみてこの作品の良さがわかりました。傑作だと思います。でもこれだけ曲詰で無いのは何故?」

★いや、曲詰特集ってわけでもなかったのですが(^^ゞ


第3問:水上 仁 (誤解1、無解2)(初出:将棋ジャーナル、1986年7月)

23と、同玉、34金、14玉、24金、同玉、35銀、15玉、26金、14玉、34飛成、13玉、24銀、12玉、13銀成、21玉、12成銀、同玉、24桂、13玉、14歩、同玉、12桂成、24合、25金まで25手

★2手目同歩は14銀、同玉、34飛成以下。4手目32玉は44桂、21玉、32銀、同金、同桂成、同玉、33金打、21玉、11歩成、同玉、12歩以下。16手目同玉は14歩、12玉、24桂、21玉、31龍以下。

★美しい初形で、しかも初手23としかないとなれば食指も動くものですが、それ以降の豊富な変化・紛れがそれを阻みます。最初の山場は3手目の34金。34銀と打ちたくなりますが、それは32玉と逃げて44桂、21玉、32金(作意順ならここで銀を打って詰む)、12玉として失敗。

★打った金をすぐに捨てて35銀と据えればようやく筋に入った手応えを掴みます。この銀を12で取らせるなど意外感のある手順から、最後は金が動く収束へ。まさに中編として完璧なまでに緩みない好作といえます。

小林芳明「分かりません。こ・こ・こたえ、答え教えて下さい」

★いかがでしたか?(^-^)

いのてつ「3手目34銀では詰まないことが分かって意外にもすぐ解けました。(*^-^*)」

佐藤博紀「3四金から2四金が”玉は下に落として寄せよ”の常識に反する奇手」

S.Kimura「初手の「2三と」はすぐに分かりましたが、そこからが長かったです。3五に打った銀が1二まで追いかけて行くとは思いませんでした。解けてほっとしています」

大橋 実「初形が仁さんのイニシャルHでコンパクト!金銀の動き方が面白かったです。3五銀に1三玉の変化も、13手目3三飛成には桂合いではなく角合いである点も見逃せませんね」

武内洋介「3手目の34金がうまい。上部に逃げられそうなので、銀を打ちたくなる」

森 久太郎「詰パラは学校が休みなので、時間を掛けても解こうと思ったところ15分程度で解けてしまいました。手数が25手になったので多分大丈夫でしょう。21玉と逃げられたところで読みを打ち切らないで良かったです」

★うーん、15分で解けましたか(^^; 実はわたしは途中であきらめ組でした…。

山村 政「金のすべり、銀の進撃と簡素な形で渋い手順が満載していますね。12歩の配置が巧みな好作です」

小関健太「24金は絶妙の金寄りですね」

昨日の猿「1手目はこれ以外なさそうだし、3手目も銀打では飛を取られてうまくないのだが… 指しにくい手が続きますね。後半、銀の活用で▲12歩を消去し、最後には金も働いてくるのはいい感じです。※将棋ジャーナル誌は、なくなるときまで購読していたので懐かしいです」

★詰将棋にもかなり力をいれていた雑誌でしたよね。

神無七郎「15手目危うく同玉とするところ。手数表示がなければ間違えていたかも」

enterprise「13手目、33龍にはまり楽しんだ。王の上下運動がおもしろい」

松沢成俊「これって難しいですか?」

★さすが! このコメントは松沢さんならではと思いますが(^^ゞ

本田博巳「なんと枝葉の楽しめることか。難しかった」



全3題、いかがでしたでしょうか?

第1問はともかく、あと2つは力ある詰将棋の手応えを感じていただけるものと思っています。ホームページ上では初〜中級者向けの詰将棋を主に扱っていますが、たまにはこういう「解きがい」のある詰将棋もいいものですよね(^-^)

さて、それでは当選者の発表と参りましょう。当選は2名です。

「5手詰パラダイス」…小林芳明さん

岡田敏氏の作品集「詰の花束」…神無七郎さん

ご当選、おめでとうございます!(^-^)

 

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