> サイト一覧 > 詰将棋を解く > Try everyday!8000回記念懸賞詰将棋 / 問題3
 

 玉方/18歩、25香、35歩、38金、44歩、45金、48金、52玉、58歩、67金、68馬、73歩、74成銀、95歩/攻方/14銀、15と、29歩、37馬、42歩、47と、55歩、56と、69歩、72と、75歩、77と、78桂、82と、83歩、84桂、86銀、89龍/持駒/飛銀/(74「全」は「成銀」)

【解答成績】解答者数49名、誤解2名、無解37名=正解者数10名

★これまでの記念詰将棋をご存知の方は、初形を見た瞬間に詰上りが浮かぶことでしょう。

【正解】
62と、同玉、72と、52玉、62と、同玉、92飛(途中図1)

★初手62飛は43玉、54銀、32玉で攻め駒が遠く手が続くません。

★そこで初手62とと寄ってみます。53玉なら23飛、43香合、63と、42玉、22飛成以下。43玉なら23飛、33香合、34銀、同玉、24と以下。よって同玉と取ります。

★3手目72飛には51玉、41歩成、同玉、42銀以下、正解手順と同様に進みますが詰みません(理由は後述します)。

★2枚目のと金も消去し、7手目が問題。正解は92飛(途中図1)と端に打つ手で、82飛や72飛では詰まないのです(上と同じく、理由は後述します)。

途中図1(7手目92飛)

【途中図1から】51玉、41歩成、同玉、42銀、32玉、33銀成、同玉、24と、同玉、25銀、同玉、27香(途中図2)

★しばらく玉を追って、16手目43玉は34と、53玉(同玉は32飛成、33香合、25銀以下)、54歩、63玉、72飛成、54玉、52龍、53香合、55と、同金、同馬以下。

★19手目22飛成を入れるのは24歩合、27香、34玉、45と、同玉以下詰みません。よって27香と据えて、途中図2を迎えます。

途中図2(19手目27香)

【途中図2から】34玉、45と、同玉、56と、同玉、67と、同馬、46金、65玉、38馬(途中図3)

★右下に「0」が見えた(ように思える?)局面。ここから玉は盤の中央に移り、攻方は金を奪っていきます。途中図3は29手目38馬。目一杯金を奪って、「0」が三つ見えてきました。

途中図3(29手目38馬)

【途中図3から】同金、76金、同玉、85銀、同成銀、同龍、同玉、86金、84玉(途中図4)

★76金の捨駒を挟んで、盤の左上に戻っていきます。33手目85銀に対し、75玉は86龍、64玉、54金、65玉、56金、同馬、76龍まで、65玉は74銀、同歩、62飛成、64歩合、54銀、75玉、86龍まで。

★37手目86金と押さえて84玉と引いたのが途中図4。いよいよ収束です。

途中図4(38手目84玉)

【途中図4から】93銀、94玉、82銀不成、83玉、93銀成、84玉、82飛成(詰上り図)迄45手。

★93銀以下、銀を軽やかに活用して、飛成まで。序盤で92飛と打ちましたが、72飛や82飛では詰まない理由は、この収束にありました。左上から読んで「8000」の4文字が浮かび上がります。

詰上り図(45手目82飛成)

★創作期間は、この収束を得てからちょうど1週間でした。途中、別の手順で完成したのですが、初形で玉が右下にあったため、どうも物足りません。改めて逆算をし直し、何とか玉が右上に動いてくれました。ここまでくれば飛の限定打も何とか……と念じて出来た図が、何と二歩。もはやここまでかと思われましたが、翌日、その二歩の内の1枚は不要駒であったことが判明し、ついに完成しました。

★全体としては易しめの手順。伏線と言うには弱いですが、序盤と収束に繋がりがあるのが狙いです。これまでの記念作にこういう狙いを持った作品はなく、少しは進化できたかな?と思っています。

内藤英一郎「まず8000のあぶり出しを念頭に、紛れを丁寧につぶしながら進めました。相手に金の持ち駒あればできなかったのでは?と思います。そして終盤にも意外な落とし穴ありましたが、これ書きこみながら気づきました。でも、どこかにポカミスありそうで怖し・・それにしてもこのようなマジックがなぜできるのかすごいの一言です。」

★一番槍、ありがとうございます!

須見一郎「盤に並べて考えて最後に「8000」がきれいに並んで感動。ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。」

占魚亭「詰上り「8000」。飛の限定打の効果を収束で実感。」

武内洋介「盤面を大きく使った8000、お見事です」

RINTARO「いやぁ、素晴らしいです。92飛を打つところまで逆算されたのでしょうけど、上手いですね。ところで、29歩、18歩の2枚は飾り駒ですか?私は全く気になりませんけどね。」

★飾り駒です。18・29と、58・69の並びが整っていますが、たまたまです(^^; いずれは飾り駒なしで仕上げたいものです。

kabo「炙り出し、というヒントに従い、と金は捨てるに違いない、という信念で解き始めました。序盤で虎の子(に見える)持駒の銀をあっさり成り捨てる手順は大いに抵抗感がありましたが、やはり炙り出すには玉を下段に連れて行くしかないとの考えで読み進めました。当初は玉を右下に連れて行くのかと思っていましたが、中央にしか逃げてくれず、間違えたか、と不安になりながらも、なんとか詰手順を見つけることができました。確りとした読みも必要とされる炙り出しを楽しませていただきました。9000回、否、一万回目指して末永く続くことを祈念しております。」

★「と金は捨てるに違いない」、見事な着眼点です!

将棋大好き「凄く難しかったです。正解かどうか自信が無いです。」

★お見事でした!

山下 誠「これは凄い!盤面8000とは驚き。」

岡山 忍「難しかった。休日の多いこの時季で良かったです。詰上り「8◇◇◇」、最初、気付きませんでした。8000作、おめでとうございます!」

★たしかにひし形ですね(^^; 次回はもう1段縦長にして、「0」と認識してもらえるようにする……かもしれません(^^;

【正解者】
kabo■RINTARO■
岡山 忍■
将棋大好き■須見一郎■占魚亭■
武内洋介■
内藤英一郎■
山下 誠■山城正樹■

総評・当選者

 

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