> サイト一覧 > 詰将棋を解く > Try everyday!9000回記念懸賞詰将棋 / 問題3
 

 玉方/12金、24銀、25玉、31香、45歩、46飛、54歩、68歩、73金、74馬、77歩、85歩/攻方/14桂、18桂、19香、22と、33龍、34歩、35香、37銀、44香、57銀、72歩、76桂、84桂、91銀、96歩、99馬/持駒/金2/

【解答成績】解答者数44名、誤解2名、無解29名=正解者数13名

★記念詰将棋恒例の「あぶり出し」です。さて、どのような文字が浮かび上がるでしょうか。

【正解】
36金(途中図1)

★初手26金で簡単に詰みそうですが、14玉が詰みません。

★正解は玉のこびんに36金。14玉なら26桂と跳ねて、両王手の1手詰です。同飛なら同銀以下。

途中図1(初手36金)

【途中図1から】16玉、26桂、17歩合(途中図2)

★16玉に26金は、同飛、同桂、17歩合以下詰みません。

★3手目26桂に対する合駒は、玉方は歩しか持ち合わせていません。

途中図2(4手目17歩合)

【途中図2から】同香、同玉、28金、16玉、17歩、15玉、24龍、同玉、25銀、13玉、12と、同玉、22桂成、同玉、33歩成、同香、同香成、同玉、34銀、44玉、43金、55玉(途中図3)

★ここからは悩むところの少ない手順。駒を補充しながら玉を中央に追って、途中図3を迎えます。

途中図3(26手目55玉)

【途中図3から】46金、65玉、56金、76玉、66金、87玉(途中図4)

★ここまでくると「0」が三つ浮かんできます。詰上りの想定ができるでしょう。

★金を横に滑らせて途中図4。

途中図4(32手目87玉)

【途中図4から】88飛、96玉、98香、97歩合(途中図5)

★途中図4から89飛、96玉、97香、同玉、98馬、96玉、99飛以下の解答が一つ。しかしこれは、88馬に86玉とされ、87馬、95玉、99飛、84玉で手が切れてしまいます。

★88飛と玉にくっつけて打つのが正解。96玉に98香として合駒をねだります。

途中図5(36手目97歩合)

【途中図5から】同香、同玉、98飛、86玉、87歩、同玉、88馬、86玉、97馬、95玉、96馬、84玉、95馬、83玉、94馬、92玉、93馬、91玉、83馬、81玉、92飛成(詰上り図)迄57手。

★97桂合は同香、同玉、89桂、96玉、98飛以下、77馬を見て簡単な詰み。

★97歩合が最善。序盤、右端で香の王手に歩合がありましたが、それに呼応するように左端で香の王手に歩合が現れます。

★ここからは馬の出番。9筋を一気に駆け上がります。

★93馬、91玉に手なりで92馬とすると、同馬と取られて唖然とする羽目に。74馬の利きを止めるために83馬として、最後は飛成でとどめを刺します。

詰上り図(57手目92飛成)

★詰上り「9000」のあぶり出しでした。

★創作期間はおよそ2週間。最初は9筋を駆け上がる駒が金でしたが、逆算が捗りません。そこで馬に変えてみると、ようやく玉が中央に動いてくれました。そこからすぐに右側まで逆算が進行しますが、ここでまたもや停滞。右上が駒取り含みの重い配置になってしまったので、できればスッキリとした序をつけたいところ。あれやこれやと考えていると、香の王手に歩合が見えました。実は、この時点では左端での歩合は入っていません。その後の試行錯誤で、左端で香打ち歩合が入ることを発見し、これは絶対に左右とも香打ち歩合でまとめなければいけないと考えたわけです。ただし、右端での香打ちはどうしても非限定になってしまったため、出題図のように開き王手の形にしました。

★最初の完成図では盤上にと金が3枚。微調整を繰り返して2枚を取り除くことができました。残った22とが今の実力を示しています。次回は小駒成駒なしを目標にしたいですね。飾り駒はないと思います。一見すると意味のなさそうな68歩は余詰消し。これを省くと初手から11手で詰んでしまいます。

★相変わらずの易しい手順です。左右で香の王手に歩合を入れられたのは嬉しいところ。収束の馬の突進は迫力があり、ウイニングランのような雰囲気が味わえたのではないでしょうか。

某氏(誤答)「初手から三手目まで四苦八苦で90%以上時間かかりました。そこを抜けたら早かったです。9000出たときはすごい達成感を感じました。」

★上記のように左下の折衝で誤答でした。一番槍ならず……。

小柳泰之「「9000」あぶり出されました」

南里憲司「お互い駒を取り合う攻防戦」

kentara7「最後は綺麗に9000のあぶり出し。金銀や歩の並び方が美しく芸術性を感じました。」

★配置には相当時間をかけたので、褒めていただけると嬉しいです!

松田悠吾「予想外のルートで玉が大移動。詰上がりは9000と難しい形なのに不動駒が少なくてびっくり。」

★中央の横移動が意外かも?

占魚亭「「9000」が浮かび上がる見事な詰上り。力作ですね。」

大沼眞人「これ大作です」

荻原和彦「左下の折衝が最善かどうか自信を持てずにいたが、「9000」のあぶり出しに気づき、これが作意と確信。それにしても見事な曲詰だ。」

★あぶり出しは、詰上りで正解の確信が持てるのが嬉しいですね。

須見一郎「正解かどうかは不明ですが、複数日に渡りのべ900.0分くらい考えました。いつもながら000が作られていく様がお見事でした。」

kabo「桂はねのスペースを作る初手が見つかれば比較的一直線だったので解きやすかったです。馬は11までの利きを生かすのかと初形でイメージしていましたが、まさか3段目まで移動させるとは思っていませんでした。いつもながら美しいあぶり出しに感服です。」

★77歩合が入るんじゃないか?など、この馬の使い方に関してはいろいろ悩みました。

RINTARO「祝「9000」! 素晴らしいですね。難しい変化もなく、スイスイ解けて楽しかったです。」

松本 繁「前回、時間切れで応募できなかったので今回頑張りました。通勤電車、昼休み、夕食後、寝床等で長考しました。当初、36金〜27金から24龍で玉を下側に追い込んで詰まそうとしましたが、右上の駒が残ってしまうので方針転換しました。55玉となったあたりでいけそうな気がしました。しかし、詰め上がりで◇形が3つできましたが左上がうまくできなかったので自信がありません。金、馬も残っているし。ともあれ、よく考えた方だと思います。」

★長考の末の正解、お見事でした!

【正解者】
aosagi■kabo■kentara7■RINTARO■
大沼眞人■荻原和彦■
桑原英明■小柳泰之■
須見一郎■占魚亭■
松田悠吾■松本 繁■南里憲司■

→総評・当選者(12月10日までに公開予定)

 

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