【作者】柴田昭彦
【正解】
63角、45香合、18角、27歩合、同角、同玉、45角成、36桂合、29香、17玉、28龍、同桂成、18歩、同成桂、27馬まで15手。
B*6c L*4e B*1h P*2g Bx2g Kx2g B-4e+ N*3f L*2i K-1g +R-2h Nx2h+ P*1h +Nx1h
+B-2g mated in 15.
【正解数】75名(誤解2、無解11)
★さっぱりした初形で、角を打つくらいしか手はありません。初手18角は27歩合、63角、46玉で逃れ。先に63角と打って合駒を請求するのが手順前後の妙です。では合駒の種類を考えてみましょう。強すぎる駒(たとえば45銀合)は、27角、同玉、45角成、36香合、18銀まで。角合は品切れ、歩合は二歩のため不可。桂合は同角成、同玉、54龍、46玉、58桂、36玉、45角まで。よって香合と定まります。
★次は4手目の合駒です。歩合以外(たとえば27桂合)は、同角、同玉、45角成、36香合、19桂、17玉、18香まで。ここは最弱の歩合が正解。8手目36桂合は28に利かせる意図があります。この4手目歩合−8手目桂合の組み合わせで、10手後の局面が打歩詰となっているのです。打歩詰を打開するために、龍を捨てて桂成を強要。これで18歩と打てるようになりました。
★桂香歩3種類の合駒の組み合わせで頭を使わせ、最後は龍捨てで爽やかな仕上げ。巧みなまとめと言えるでしょう。
有吉弘敏「3種の合駒は氏ならでは」
無名01「合駒がいろいろあって考えにくいですね 打ち歩詰めの回避もすぐに気がつきました 手数表示がないと不安です」
岡山 忍「作者名、懐かしい」 3時のおやつ「ありふれた手筋だが、やはり駒の捌け具合は心地いい」
山下 誠「合駒は多いけどスッキリした手順で、爽やかな印象です」 shima「合駒が出現し、その合駒がすべて一通りに決定される点が素晴らしい」
renbajinharuhi「3度の限定合駒に、打歩詰打開と盛りだくさん。楽しめ(苦しみ)ました」 和田裕之「さすがにとは動かさない」
★このとを動かすと超難問。
原田椅子「シンプルな貧乏図式で3回の合駒は見事」 やきのり「サンドイッチでバキバキ請求」
大野芳樹「これで正解なのかわかりませんが、超難問でした。盤面が広く3回も合駒させるのは初めてです。ヒントが欲しかったです」
片山 知「15手詰で合駒が3回出るとは驚きました」 風みどり「桂合を避けるための46桂ですか」
★2手目桂合の変化でお役立ち。そのまま残るのはちょっと残念?
伊原恒裕「柴田氏作への解答は、半世紀ぶり・・・。氏らしいですね、老いて益々盛ん也、これからもお元気で」
★半世紀ぶり……貴重な瞬間に出合えました。
原田雄二「初手63角か、18角かで迷いました。18角は3手目ですね」
木村良一「玉を2七に逃がさないことばかり考えていましたので、1八角から、玉を、引きずり出して詰ます手順は意外でした」
キリギリス「簡単そうに見えましたが、8手目△3六桂合で焦りました」
中村充男「先ずは15手詰で3度の合駒は珍しい。どちらでも良さそうな初手と3手目角打ちの順序も見事に限定。盤面全駒が1段ずつ上でも同じ詰将棋かと言うとそうではなく、12手目同桂不成が生じ、打歩詰打開が出来ない。本題は計算し尽くされた構図というべき」
★8段目では桂は成らなければならない……これも詰将棋では有用なルールです。
海賊王「限定合が3回出てくるとは驚いた」 naota「合駒をめいいっぱい考えさせられる問題でした」
内藤英一郎「最初からこれは合駒問題だろうとは思っていましたが、結構苦戦。手数はあっていますが意外な落とし穴がありそうな・・」
犬飼健一「意外とあっさりでした」
上谷昌昭「これは難しかった!詰め手数が書いてなければ、8手目3六合として2八龍まで11手詰めと勘違いしたかもしれません(手駒に歩が余っていますが)。4手目の歩合いで打ち歩詰めに誘導されますが、龍捨てで桂馬を成らせることで回避と、合駒3連発と合わせて楽しませて頂きました」
はやし「簡単に3種の合が出る。まだまだ衰えませんね」
★ちょちょいのちょい、といったところ。
伊藤久徳「3六桂合が読めなくて,かなり時間がかかりました。もし15手詰と書いていなかったら,2手目が4五桂合の9手詰(2手変長?)と思ってしまって,解けなかったと思います。3つも合駒が出てくる詰将棋は希少で,しかもそれらが歩,香,桂というのがたいへんおもしろいと思いました。傑作ではないでしょうか」
大嶋 功「解けたと思ったら(香合の代わりに桂合)15手詰ではなかった・・・」
坂本栄治郎「合駒問題面白い」 中村隆之「最善尽くすも詰みからは逃れられず」
名越健将「角のサンドイッチ。初手に桂合は?成程。香合で俄然面白くなる」
久保貴史「見た瞬間-こうならないかな-と思った手順が実現されている」
★慣れていればわかりやすい筋。
鈴木康弘「僅か15手の中に3回の限定合い駒と打ち歩詰め打開を盛り込んだ短編の傑作」 うーまん「3回の合駒請求はきつい」
小山荘一「角打ちの手順と合駒に味あり、そして”28桂不成”とできないところが憎い」
RINTARO「合駒処理がお見事!」
松本 繁「図面なしで考えたときに11手目28龍のとき、同桂で18歩の打歩詰めと思いました。よくよく図面をみると先手側の2段目なので桂成りとなるので解決しました。合駒問題はよく考えないとだめなのであまり好きではありません。今回、香、歩、桂と安い駒ばかりで面白ですね」
攻めダルマン「うまいこと合駒限定されてますね」 山本孝志「見た目よりは詰ませ易い合駒選び。解く方よりも創る方が難しい作品でしょうか」
ふーあんこにゅ「手数を最大化するための限定合2連発が心地よかったが、他の2作に比べると意外と紛れはなく解きやすかったか」
★角打のほかに紛れはなく、入手する駒は桂香歩ですから、案外解きやすいはずです。
松原 淳「合駒に迷いました。合っているでしょうか」 遠藤正博「難しかったです。打歩詰め解消の2八龍がなかなか分かりませんでした」
室雄一朗「駒の絶妙な配置に憎しみを覚える作品。それぞれ1段ずつ上に配置すると12手目で玉方に同桂不成の逃れが生じ、逆に一段ずつ下げると香車を打った後竜を回るスペースがない。この配置でしか有り得ない詰み上がりだ。上から角を打つ手から入らないと45桂合の逃れがあることまでは分かったが、63、72、81のいずれかからの限定なのかは分からなかった。もし初手が限定打であれば解説していただきたい」
★初手はさすがに限定ではありません。
リー監督「2手目桂合がしばらく詰まず苦戦。一見簡単に詰むはずの香合が作意とは・・・」
麟太郎「3回の合い駒がすごかったし、龍捨てが気持ち良かった」 小嶋拓治「楽しい合駒選びでした」
S.Kimura「最後に,打歩詰を打開することになるとは思わなかった」 高橋隆樹「角打ちに対する合い駒を全て想定させる問題ですね」
青山良秀「中合と打歩詰回避の手筋の教科書にしたいような作品ですね」
■総評
山下 誠「200万回ヒットは凄いことです。詰将棋界の隆盛を物語っていると思います」
原田雄二「9月24日現在で、2014682ヒットになっていました。凄い記録です。今後とも継続して下さい」
やぶいり「3問あわせて200万に関する何かが現れるかなと思いましたが見つけられませんでした」
★ご期待に添えず申し訳ありません(^^; 青山良秀「200万回ヒットおめでとうございます」
■解答成績
◇解答者総数 88名 ◇全題正解者 75名
【全題正解】(英字〜数字〜ひらがな〜カタカナ〜漢字)
eeroberts■naota■renbajinharuhi■RINTARO■S.Kimura■shima■twd■ 3時のおやつ■
うーまん■ねむりこま■はやし■ひいくん■ふーあんこにゅ■やきのり■やぶいり■ キリギリス■ミンクの常連■リー監督■
青山良秀■有吉弘敏■池山輝夫■伊藤久徳■犬飼健一■伊原恒裕■岩村凛太朗■遠藤正博■大嶋 功■大塚憲次■ 大塚匡記■大野芳樹■岡山 忍■小野寺達也■
海賊王■梶川和伸■風みどり■片山 知■上谷昌昭■木村良一■久保貴史■桑原英明■小嶋拓治■小山荘一■
坂本栄治郎■鈴木貞治■鈴木康弘■攻めダルマン■空蛙■ 高田 望■高橋隆樹■転勤名古屋■
内藤英一郎■中村充男■中村隆之■名越健将■奈波幸弘■ 原田椅子■原田雄二■阪東英政■平本健生■広中亮一■福島博司■
松浦義成■松原 淳■松本 繁■南里憲司■武藤颯佑■室雄一朗■ 山内博文■山下 誠■山田純平■山本孝志■陽気なわらしべ長者■
麟太郎■和田裕之■ 無名01■
【2問正解】 Semisulcospira
libertina■市橋宗士■金澤晃誠■椿野ユロ■和田克彦■
【1問正解】
masaenocturne■revine■あなすい■ありがとう■花田幸弘■藤井美大■水野勝久■無名02 ■当選者発表
詰パラ最新号を3名に、また詰将棋作品集を2名にお贈りします。 厳正な抽選の結果、当選者は次のとおり決定しました。
おめでとうございます!
【詰パラ最新号】池山輝夫、高橋隆樹、やきのり 【詰将棋作品集】金澤晃誠、武藤颯佑
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