第1問:入選5回 横浜市 西村龍志 (誤3無0)
11飛、同玉、31飛、22玉、44角、33角、34桂、12玉、11飛成、同角、同角成、同玉、33角、21玉、22桂成まで15手
★何といっても万人の目を惹く美しい初形がチャームポイント。序盤で2枚飛車を手放す不利感はあるものの、5手目以降はままある手順なので軽快な手順という印象が強いようです。
千葉 肇―正にトップに最適。初手に紛れがないのが良い。
★手のつけやすさというのは表紙作品として重要なファクターですよね。
柴田英男―初形簡潔。駒余りを懸念したが、角合とは巧い。
天津包子―持駒飛角銀桂で投稿しようかな、類似作と云われるかな…。
★本誌の解説中でも触れましたが、解くだけに終わらず新しいものを模索する姿勢……見習うべきところだと思います。
原岡 望―やや一本道。
今川健一―角打角合の手筋を盤面歩だけで演出した作品。軽い軽い。
菊地 博―歩ばかり図式で解答意欲をそそる。手順も見事。
金子恒男―31飛の限定が決定打。角合はおまけ。
加賀孝志―角には角をの見本好形。素直な作。
森田進二―欲目で飛車を離して打ってアタフタ!
田中宏実―簡素な形の貧乏図式で好感がもてます。
小笠原功―33角合が見えず、余詰かと思い時間をロス。
宇治正子―合駒の角がちゃんと生きてくる。
佐藤昭次―手順は既製品だが、初形は中々。
★「既製」というのも微妙な言葉。新しく詰将棋に接する方にはこういう手順は想像以上の新鮮さをもたらしてくれるはずです。そういう意味でもこういう初形・手順の美しい作品は歴史に残る価値があると思います。
末永修二―初形簡素型より、すっきりした15手詰には好感がもてる。
古川剛士―手が限られているので、それほど難しくない。
糟谷祐介―例の収束に持ち込むまでがよい。
高橋耕之介―可愛い作品、という表現がぴったり。
斎藤博久―初手はこの一手。
塚越良美―3手目調子で21歩成としそう。
★これには21同玉、31飛、12玉と逃げられます。22歩の効用、侮り難し。
久後生歩―31飛が意外に打ちにくい。
神谷護流―狭い所なのに、意外と手応えのある応酬。
真保千秋―難癖をつけるならば、紛れないことくらいか。
秋元節三―これが選ばれていたら、パラの方向は大きく変わっていたかもしれない。
三角 淳―シンプル。形の良さが目を引く。
武田静山―形が良く手順も滑らか。
安原嗣治―延命の33角合がうまいアクセント。
20歳プー―新プル。
明石顕治―既手順も初形愉快。
滝本幹夫―15手以内とあったが、いきなり15手詰だった。
★表紙と同じ条件で解いていただくために、選題時に「15手以内」と表記いたしました。そのおかげで誤解者が出るはめになってしまいましたが、そういう面も含めて作者にとって正当な評価を受けられたと思います。
小林 徹―すぐに例の収束が見えてしまう。
加藤清隆―詰棋マニアなら一目の易しい問題。
千葉 等―角打ち、角合の攻防がポイント。
大髭康宏―まだこういうかわいいのがあるのですね。
原田清実―この初形にもっていったところに意義がある。
三好晃司―初形はいいが手順に面白い所がない。
白石連太郎―形がいい。
古口 基―良くある手筋ですがこのぱらぱらっとした図で完全なんですねえ。同一作がない事を祈りますが大丈夫だったというなんでしょうね。
★幸いそういう指摘はなかったようです。それよりもこれだけの配置で完全作というのは確かに驚かされますよね。
いのてつ―好型好作!このなかでは1番表紙向き!?(笑)
由良祇毘―これくらい易しいのもよかったかもしれませんね。初形も手順もすっきりしてて乙です。
影丸―さすがに難問でした。合駒で相手が角を打つついうのが一番見つけるのが難しく、面倒でした。最初の形が面白い、良い作品でした。
西村恒雄―初形と持駒の重量感の対比が面白い。
金田拓海―33角などの限定合などがあって、面白い手順でした。
市原 誠―初形が綺麗な問題だった。それに負けず、手順も綺麗だったと思う。
城 初―意表の角合い。
佐藤孝信―作者のお名前は、昔、『将棋世界』誌でみた覚えがありますが、その方かな?
★浦壁氏の労作「詰将棋パラダイス作者名索引」によると、1975〜76年にかけて計6作の発表をされています。もしかしたらその時期の将棋世界にも発表されていたかもしれませんね。
作者―新世紀の表紙に最適と思い、二十数年ぶりに投稿しました。本作、出張帰りの車中、暗算でつくったたものです。かわいい初形は脳内メモリ容量不足のおかげ。同一作がないことを祈っています。
★作品を作る時簡素な形を頭の中で練りまわすのが好き、という知人がいますが、西村さんも同じようなことをされているのでしょうか? 悪形の多い担当子には耳の痛い話です(^^
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