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第2問:入選19回 札幌市 田利 廣 (誤8無1)

12香、同玉、32飛、イ22桂、同飛成、同玉、34桂、同角、31銀生、同玉、41飛、22玉、32金、同玉、42飛成まで15手

イで他合は同飛成、同玉、31銀生、同玉、42金、22玉、32飛、11玉で合駒を打って詰み。

★意外と指しにくい12香から32飛で合駒を求めますが、イの変化順のように合駒特定がやや難しくなっています。奪った桂をすぐさま34桂と捨てるのが肝要な一手で、その後の41飛を可能にしています。まとまりのある形から引き締まった手順を創作される田利さん、まさに本領発揮の好作です。

千葉 肇―持駒香がわざとらしい。14金が、13香の紛れを消している。

★金があるからこそ誘われる、というのもあるように思いますが(^^;

柴田英男―52角を移動させる準備が大変。

原岡 望―あっさりしていて面白い。

今川健一―桂合と34桂打が入って新しい作品が誕生。短編で新味を出すのは難しい。

★作家の立場からすれば、角を除去する桂を合駒で入手するのは完璧な構成。

菊地 博―34桂で角を移動させ、31銀生が光る。

金子恒男―角を無力にするのが狙いでしたか。

加賀孝志―収束はよく見る。角をどかして飛打とは旨い手があったもの。

森田進二―初手に22金とし、アーデモナイ、コーデモナイ。

佐藤昭次―初手は直感通り、短打の香車ズバリ! あとはスラスラ。

井ケイ―桂合が唯一だが、それも角筋をそらして31銀生から仕留める。

糟谷祐介―難解。紛れが豊富で、かなり歯応えがあった。

★難しく感じた方が多かったようです。持駒のせい?

永遠旅人―終盤にうまく手をつないでいる。

鈴木 守―手品のたね(桂)が途中で出てくるのが良い。

高橋耕之介―31銀生の前に34桂を効かすのが手筋とはいえうまい。

斎藤博久―歩のような香の使い方。

塚越良美―22金ともしたくなる。

神谷護流―短打香の序から、収束まで見事な手順です。

真保千秋―解図としては、31銀生が鍵。

秋元節三―この収束はやはり快い。

三角 淳―繰り返し使われてきた収束だが、まだまだ新作は作れるもの。

安原嗣治―序の数手が一寸複雑。飛の使い方にそれぞれ違った趣がある。

20歳プー―香の短打といい、合駒限定といい、盛りだくさんですね。でも何よりも自分は収束が好きです。

明石顕治―収束も簡素清涼詰。

小林 徹―4手目香合を詰めたら作意が判明。

★この香合に誤解者続出。上記イで早詰なのですが、「全題15手」なら出なかった誤解ですね(^^;

加藤清隆―素直な作品だが、香短打、34桂の犠打、飛車限定打と見どころが多い。

千葉 等―4手目の合駒選びの所で少考。その後の銀不成が当然ながら好手。

大髭康宏―持駒4枚で15手以内、合駒なしと判断したのは早計でした。

原田清実―形もいいし、手順も申し分ない。好作です。

広瀬久展―実戦型の好作。

白石連太郎―持駒を香にした効果は大きい。

古口 基―なんとなく初手は13から香打ちたくなるから不思議。

★作者狙い通りの結果と言えそうです。

いのてつ―合駒を奪うとは意外な展開。初手の12香といい、不思議な感じ。

由良祇毘―これくらい難しいのもよかったかもしれませんね(笑) 手の広い序盤を乗り越えて例の収束に持ち込むまではさすがの技。

西村恒雄―桂を手に入れてからは一気呵成だが、Bと終盤の手順の感触が似ている。

金田拓海―難解作。2二桂の限定が気づきにくい。

市原 誠―玉を引っ張り出すところに面白味を感じた。

城 初―光る短打の香打ちと桂合。

佐藤孝信―実戦型から合駒で桂を入手する運びがなめらか。

作者―34桂、31銀の感触が捨てきれずリニューアルした図です。その2手のための逆算ですが、まずまずの出来でしょうか。

★上で仕掛けて、下から攻める。この対照性は、詰将棋をより趣き深いものにする要因の一つといってもよいでしょう。田利さんの「作品を練る」という徹底した姿勢は、好作を数多く発表できることにつながります。これまた耳の痛いお話です(^^;

 

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