過去の出題の結果

第５問：初入選　東京都　鈴木　賢　（作品成績はこの下）

56飛左、65玉、68香、イ66角合、同飛、55玉、56飛右、45玉、27角、35玉、36飛、25玉、26飛、35玉、36飛左、45玉、96飛、ロ36香合、48香、47桂合、同香、55玉、56飛、同玉、36飛、47玉、Ａ39桂、48玉、49香、同桂成、38飛、57玉、58成桂、56玉、Ｂ47成桂、55玉、58飛まで37手

イ66香合は同飛、75玉、76飛、85玉、87香以下。

ロ36桂合は48香、55玉（中合は桂が品切れ）、56飛、同玉、36飛以下。

Ａ59桂も可。

Ｂ36飛以下も詰む。主題終了後につき、キズと判断。

★とりあえず飛車を動かして楽しむべし。問題はどの局面で香を使うかだが……。

作者―１枚目の香の打ち場所（79や89から打っても同じ角捨合を引き出せる）、角の打ち場所、左右の違い（69成桂は前半には関係ない）の組み合わせ12通りがあり、途中まで全く同じ手順を進められる。そのうちの１つだけが正解で、それを発見するのがパズル的で面白い。

★合駒はすぐに決まるので嫌味がない。むしろ作者の言うように手と手の組み合せの決定が厄介で、解答者を悩ませたようだ。

★巧みな構成で完成度も高く、2.80という超高得点で鮮烈な登場となった。

かみ「20分ほどかかりました。すごい初形・・・」

★20分は短いほうでしょう(^-^)

加藤清隆「この初形から想像もつかない見事な展開が待っている。中合による玉方の必死の延命策が見所」

久後生歩「危うく間違えそうになる。手数のヒントがあったので助かった。飛車の動きで頭が混乱しそう」

金子恒男「両端の香と桂が解くカギ」

五茂須光「本当に初入選ですか。還元玉のまとめも見事」

★まだまだ実力ある新人がたくさんいる！？　世の中広いものです。

今川健一「３手目66飛と指してドウドウ巡り。半七さんに泣かされた。都から都へ、３度の合駒も面白い、好作」

今泉京華「どこで何を合駒するか、させるか。ややこしくて訳が分からなかった」

佐藤昭次「目が回るほど複雑だった。還元玉とはすごい。でも余詰とかは大丈夫だろうか？」

小林徹「詰めて初めてわかる69成桂の意味でした」

青山良秀「成桂の位置から見て下段で詰むと思ったが還元玉とは！　でも収束のキズらしきモノが見当たらないので不正解かな」

天津包子「30手台で終わったし還元玉にもなったので正解かな」

梅本拓男「玉方の香か桂のどちらを取るかが問題、３手目いきなり香打は盲点で思わず２枚飛車で遊んでみたくなる」

★梅本さんならそこから１局？

北野龍一「左右非対称の僅かの隙をつく作品。都から出て都に戻ったのはオマケ」

明石顕治「途中まで右往左往」

流「好作と思いますが、もっとのんびり作ってもらってもよかったかな…と思う今日このごろです（でも作者にはそこまでの欲はないようで？）。」

★初手から56飛右、45玉、46飛、35玉、36飛、25玉、26飛、35玉、36飛左、45玉、46飛、55玉、56飛以下49手詰という迂回手順を含めた解答が７通。作意のいきなり56飛左に比べて12手の迂回となっている。１通ならまだしも７通もあると何か原因がありそうなのだが、全くわからない。少なくとも、出題時の添書き（30手台）を疑われたのは確か(笑）。

【作品成績】（Ａ＝３点、Ｂ＝２点、Ｃ＝１点とし、平均点を算出）

誤解

無解

Ａ

Ｂ

Ｃ

※
平均備考

①山村　政
4

2

21

11

0

2
2.65

②田利　廣
1

3

5

27

1

3
2.12

③流
1

4

21

5

0

9
2.807 余詰

④近藤　諭
0

3

11

22

1

3
2.29

⑤鈴木　賢
3

6

17

4

0

10
2.809

※印は無評価及び評価除外（③での「変同Ｃ」、⑤での「迂回経由」）。

【総評】

加藤清隆「前回より難しく、作品も充実している。特に①、③、⑤はどこに出しても恥ずかしくない好作」

★各々半期賞クラス？

五茂須光「好作揃いの選題に苦しみました」

★強豪を悩ませれば悔いナシ(笑)

今川健一「５題それぞれに異なった持ち味のある好作で、首位は決めがたい。機械オンチでホームページのことは分かりませんが、作品発表の場所が増えて嬉しいでしょうね」

★詰パラ未登場の方にもおおいに参加していただきたいところです。

今泉京華「好作揃いで楽しめました。20手台がないのが何とも……」

★投稿のあった10作中１作のみ、です(^^；

小林徹「レベルアップは大いに喜ばしい」

★解説者のレベルが追いつかなくて困るんですヨ(^^；

流「うーん、デパート特設会場に食われそうです（汗）さすがに勝ち目ないですよね。同じ月でなければよかったのですが…」

★その差５名。問題難度を考えればよく集まったほうかもしれません。

【全題正解者氏名】（総解答者40名中28名）

青山良秀明石顕治天津包子今川健一

今泉京華梅本拓男加賀孝志笠原克巳

加藤清隆金子恒男かみ北野龍一

久後生歩小林　徹五茂須光佐藤昭次

高沢武夫武内洋介詰原松子流

野口賢治福村　努凡骨生毛内敏雄

大和功二和田　登高橋耕之介長谷川明正

【当選者】梅本拓男、詰原松子、毛内敏雄

【担当一言】

★詰パラホームページ上での募集に10作の応募があり、ＭＴ生、宮島弘、須藤の３名で投票・選考し５作を決定、出題しました。

★ご覧の通り、かなりハイレベルな平均点が出ました。自信を持って出題しただけに担当としては満足のいく結果です。③の余詰がなければ完璧だったのですが、修正図ができてホッとしました。

★作者、解答者、これをご覧の皆様、すべての方に感謝いたします。

★それではまた次回。（須藤）