短編部門:斎藤夏雄 作(将棋世界平成15年3月号)
29桂、同馬、57龍、47馬、36金、同玉、46金、同馬、28桂、同馬、56龍、46馬、45銀、27玉、47龍、同馬、28金まで17手詰
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同じ手順を一段違えた場所で再現する巧妙なマジック。合間に36金という捨駒が入って手順も引き締まっている。昨年、彗星の如く現れて大活躍の作者、本作でいきなりの看寿賞受賞となった。
中編部門:相馬康幸 作(パラ569号、大学)
「デフォルト」
54飛、52桂、43桂、62玉、73金、同玉、65桂、63玉、53金、72玉、73銀、71玉、62金、同金、同銀不成、81玉、84飛、82角、同飛成、同玉、73銀不成、83玉、84金、92玉、83角、91玉、82銀成、同玉、73桂成、91玉、92角成、同玉、83金、91玉、82金まで35手
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神秘さえ覚える静謐な初形。序盤の変化が大変だが、そこさえ通り越せばまとまりのある手順が楽しめる。
長編部門:添川公司 作(近代将棋平成15年8月号、力だめし)
「早春譜」
18と、同玉、28と引、19玉、18と、同玉、36馬、29玉、28と、同玉、38金、29玉、28金、同玉、48飛、39玉、49飛、同玉、27馬、58玉、57と、69玉、36馬、68玉、58馬、79玉、89金、同玉、99金、78玉、77と、79玉、89金、同玉、67馬、98玉、97と、同玉、87と、同玉、77馬、97玉、88馬、96玉、86と、同玉、75角、同玉、66と、86玉、76と、95玉、77馬、94玉、85と、93玉、83銀成、同玉、74銀、93玉、92桂成、同玉、83銀成、同玉、84と、92玉、93と、同玉、66馬、92玉、91と、同玉、81歩成、同玉、71歩成、91玉、81と、同玉、71と、91玉、81と、同玉、41飛成、71歩、同龍、同玉、93馬、61玉、83馬、52玉、62銀成、同玉、63歩成、51玉、73馬、41玉、52と、同玉、53と、同玉、54歩、52玉、53歩成、同玉、54と、52玉、63と、41玉、42歩、同玉、54桂、41玉、52と、同玉、62馬、41玉、42桂成、同玉、33歩成、41玉、31桂成、同玉、53馬、21玉、43馬、11玉、22と、同玉、23歩成、同玉、33馬、12玉、13桂成、同玉、24と、12玉、23と、21玉、22とまで139手詰
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煙詰の分野では他を寄せつけない作者、今回は史上初の馬追いによる無防備煙での受賞である。不可能かと思われた趣向を次々と実現する圧倒的な創作力は、驚異に値する。
作者は昨年に続き連続の受賞。
特別賞:岡村孝雄 作(詰パラ572号、裸玉展覧会)
「驚愕の曠野」
64角、53角、43歩、32玉、33歩、22玉、23歩、12玉、13歩、23玉、24歩、同玉、25歩、同玉、36銀、同玉、37金、25玉、26歩、34玉、45銀、同玉、46金、34玉、45金打、24玉、35金上、同角、25金、13玉、31角成、22歩、14歩、12玉、13金、同角、同歩成、同玉、14歩、12玉、23角、11玉、22馬、同玉、13歩成、同玉、14金、22玉、32角成、11玉、12歩、同玉、23金、11玉、22金まで55手詰
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膨大な変化の上に成り立つ危うい作意は、収束まで辛うじて一本の道を成している。本作には平成16年に改良図として「51玉/角金4銀2歩9」が発表された。上記手順に「33角、42角合、同角成、同玉」の4手が付加され、史上初の玉座裸玉となった。裸玉という究極の条件で導き出された、究極の答えの一つである。
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