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平成20年度看寿賞の速報です。
選考結果などの詳細は、詰将棋パラダイス2009年7月号(7月1日発売)をご覧ください。


短編部門:該当なし


中編部門:中村雅哉 作(パラ624号、短期大学)

「奔龍」

67香、同龍、56銀打、同龍、66香、同龍、77桂、同龍、67飛、同龍、66金、同龍、56銀打、同龍、55と、同龍、56金、同龍、54銀、同龍、66金まで21手詰

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21手中、玉方の手は10手。その全てが「同龍」という独特の手順、徹底された世界観が見る者を魅了する。
激戦の中編部門。決選投票の結果、頭一つ抜き出た中村氏作が受賞となった。


長編部門:添川公司 作(パラ632号、デパート)

「阿吽」

77龍、69玉、67龍、79玉、57馬、88玉、68龍、97玉、96と、同玉、98龍、97歩合、95と、同玉、97龍、96歩合、68馬、94玉、96龍、83玉、84角成、同玉、95馬、83玉、85龍、72玉、74龍、61玉、63香、62角合、同香成、同と、同馬、同玉、95角、52玉、72龍、41玉、81龍、同と、31飛、52玉、51飛成、63玉、62龍、74玉、73龍以下647手詰

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龍追いを利用して、持駒の「歩」を「桂」に変換していく……それだけなら平凡な作品だが、本作はその変換の過程に新たな発想が持ち込まれた。すなわち、通常なら龍追い1周で持駒が変換されるところを、龍追い2周を要するのである。
「1/2手持駒変換」と呼ばれたこの機構で飛躍的に手数が伸び、600手台を実現。
添川氏は3年連続受賞(しかも長編部門のみ)。昭和61年〜63年に若島正氏が果たした3年連続受賞(こちらは中編部門のみ)と並ぶ快挙となった。


長編部門:安武翔太 作(パラ625号、大学院)

93歩成、91玉、82と寄、同金、同と、同香、92歩、同玉、93金、同玉、84と、同香、83金、同玉、84歩、同玉、85飛、73玉、64と、同玉、75銀、65玉、43角成、56玉、57金、同玉、66銀、同玉、76馬引、56玉、59香、同飛成、47金、同と、57香、同玉、87飛、56玉、46と、同玉、47飛、56玉、57香、同龍、同飛、同玉、58飛、同と、同馬上、56玉、47馬、55玉、65馬左、44玉、45銀、33玉、22銀生、同玉、12香成、同玉、24桂、同歩、13歩、同玉、14銀、22玉、23歩、33玉、25桂、同歩、34銀、同玉、25馬、44玉、26馬、35歩合、同馬、33玉、55馬、32玉、54馬、41玉、42歩、同玉、53馬左、41玉、42歩、32玉、33歩、同玉、44馬引、42玉、43歩、41玉、51桂成、同玉、62馬、41玉、42歩成、同玉、53馬上、32玉、33歩、同玉、44馬、24玉、51馬、14玉、15馬、23玉、35桂、12玉、13歩、同玉、14歩、12玉、23桂成、同玉、33馬左、12玉、13歩成、同玉、24馬上、12玉、23馬上、21玉、22馬左まで127手詰

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煙詰といえば龍で追う手順が基本となるが、本作では攻方の龍は一度も登場しない。その代わりに2枚馬が玉を追いかけ、詰上りまでまとわりつく。この2枚馬による大きな流れを、本当に消えるのか不安にさせる駒や、妙手感溢れる着手といった演出が見事に引き立てる。
安武氏は看寿賞初受賞。


特別賞:該当なし

 

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