平成27年度看寿賞は次の通りです。 コメントは柳田明看寿賞委員長による選考理由です。
選考過程などの詳細は、詰将棋パラダイス2016年7月号(7月1日発売)をご覧ください。
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成駒は、「杏=成香」「圭=成桂」「全=成銀」を示します。
短編部門:片山 知 作(パラ8月号(713号)高等学校)
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23銀、同飛、13歩、同飛、32飛、22銀合、同飛成、同玉、32と、同角、31銀、23玉、
33馬、同玉、34金迄15手。
まず2度捨てて飛車を逸らしてから、角の利きに打つ32飛が妙手。
対する銀合は11金捨て以下の変化を見たもので、これを取って31銀から33馬捨ての収束に結びつけた。
非常に完成度が高く、既存の手筋にもまだ発展の余地ありと再認識させてくれた作品。
中編部門:山路大輔 作(パラ3月号(708号)、短期大学)
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13桂、31玉、23桂、32玉、44桂、22玉、14桂、12玉、11桂成、同玉、21桂成、同玉、
32桂成、同玉、22桂成、同玉、44馬、31玉、22馬、同玉、23銀成、11玉、22成銀迄23手。
4桂連打から4連桂成捨てを実現した。 何でもないようだが、狭い空間・少ない駒数その実現は極めて困難。
手順の限定度も非常に高く、一分の揺るぎもない表現には美しささえ感じさせる。
長編部門:岡村孝雄 作(パラ5月号(710号)、大学院)
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「来たるべきもの」
12歩成、同玉、13と、同玉、14と、同玉、34龍、同歩、25角、23玉、33と、同玉、
44と、42玉、53と、同玉、65桂、同銀、52金、同金、同と、同玉、34角、63玉、
64金、同玉、65歩、73玉、74歩、83玉、75桂、92玉、93歩、同玉、84銀、同玉、
93銀、75玉、86銀、同成香寄、76銀、同成香寄、66金、同金、同と、同成香、84銀生、同成香、
86金、74玉、75金、同成香、66桂、同成香、75歩、同玉、76歩、同成香、同飛、同玉、
77香、65玉、66香、55玉、45馬、66玉、56馬、77玉、67馬、88玉、78馬、99玉、 89馬迄73手。
理論的な煙詰の最短手数を実現したばかりでなく、 93銀不利打ち、74歩消去など手順も極めて高度な内容。
煙詰の歴史に残る傑作。
長編部門:田島秀男 作(パラ7月号(712号)、デパート)
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61桂成、同と、54桂、72玉、63歩成、同玉、75桂、53玉、65桂、43玉、42桂成、同玉、
53桂成、同玉、63桂成、同玉、68香、67桂合、同香、66桂合、同香、65桂合、同香、64桂合、
同香、72玉、63香成、同玉、75桂、62玉、54桂、53玉、65桂、43玉、35桂、32玉、
23桂成、同香、42桂成、同玉、53桂成、同玉、63桂成、同玉、68香、67桂合、同香、66桂合、
同香、65桂合、同香、64桂合、同香、72玉、63香成、同玉、75桂、62玉、54桂、53玉、
65桂、43玉、35桂、32玉、23桂成、同香、42桂成、同玉、53桂成、同玉、63桂成、同玉、
68香、67桂合、同香、66桂合、同香、65桂合、同香、64桂合、同香、72玉、63香成、同玉、
75桂、62玉、54桂、53玉、65桂、43玉、35桂、32玉、23桂成、同銀、42桂成、同玉、
53桂成、同玉、63桂成、同玉、68香、67桂合、同香、66桂合、同香、65桂合、同香、64桂合、
同香、72玉、63香成、同玉、75桂、53玉、45桂、同歩、26角、同飛成、63桂成、同玉、
74馬、同玉、79龍、同と、75歩、63玉、54金、72玉、64桂、62玉、74桂、73玉、
72桂成、同玉、82と、73玉、64銀迄137手。
なんと4桂連合をモジュール化して、香ハガシに組み込んだ。 単なる4桂連合でも容易ではないのに、それを4回繰り返すことに成功。
他者の追随を許さぬ驚異の構想力と実現力。
長編部門:田島秀男 作(パラ10月号(715号)、デパート)
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43桂成、54玉、53金、64玉、63と、74玉、73と、84玉、83と、74玉、73金、64玉、
63金右、54玉、53成桂、44玉、43と、35玉、15飛、36玉、25角、35玉、14角、34玉、
33と、44玉、43成桂、54玉、53金、64玉、63金左、74玉、73と、84玉、83桂成、同と、
同と、74玉、73と、84玉、95角、94玉、77角、84玉、83と、74玉、73金、64玉、
63金右、54玉、53成桂、44玉、43と、34玉、25角、35玉、69角、34玉、33と以下519手。 (詳しい解説は詰パラ平成28年1月号、平成28年7月号を参照)
金知恵の輪に左右の2枚角の位置関係を組み合わせて500手超えを実現した。 47で1枚ハガすために金知恵の輪の4往復が必要となる。
はがす駒の順番も含めて手順がキッチリ限定されており、一分の隙もない大作。
特別賞:広瀬 稔 作(パラ2月号(707号)、高等学校)
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55銀、同桂、65銀、同香、64金、同香、63銀、同歩、53金、同歩、43銀、同桂、
44金、同桂、45金、同角、46桂迄17手。
不動玉に対する時計回りの金銀8連打を実現した。 8か所のうち金でも銀でも使える場所では、キッチリと限定するロジックが盛り込まれている。
形や駒数など気にすることなく、次元の違う創作で、今回最も特別賞にふさわしい作品。
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