短編部門:谷口 均 作(詰将棋パラダイス4月号高校)
15香、24玉、35角、33玉、55角、42玉、64角、33玉、44角、24玉、42角成、同龍、34飛、同銀、14金まで15手
詰パラでの解答募集で平均点2.92(3点満点)という高得点をたたき出した。
角2枚により一度追い出した玉を再び捕捉する手順はまさに傑作の名にふさわしい。
中編部門:原亜津夫 作(詰将棋パラダイス5月号短大)
32角、23飛、同角成、15玉、14馬、同玉、15飛、同玉、23歩成、26玉、46龍、36飛、44角成、15玉、33馬、同飛、16龍、同玉、17金、15玉、16香まで21手
2手目23飛!
ここで歩合をすると同角成以下進んで、後の飛合ができない仕掛け。
この構想だけにとどまらず、後半の手順も緩みなくまとまり、高い評価を得た。
長編部門:信太 弘 作(詰将棋パラダイス8月号大学院)
92と、同角、同金、同玉、91桂成、同玉、81金、同玉、72金、同玉、73飛、62玉、51角、61玉、71飛成、52玉、62龍、43玉、42龍、34玉、33龍、25玉以下211手
回転型の龍追い趣向。
キーとなる駒を回転中に入手していき収束まで持ちこんでいく。
比較的少な目の配置駒から、細かいところまで作者の気概の行き届いた構成は解答者から絶賛を集めた。
長編部門:橋本孝治 作(詰将棋パラダイス10月号大学院)
29香、28香、同香、同玉、29香、同金、同馬、同玉、49飛成、39飛、19金、同玉、39龍、29金、18金、同玉、38飛、28角、同飛、同金、63角、27銀以下61手
盤上わずか8枚の初形から歩〜飛の7種類の合駒が飛び出してくる。
合駒読みを中心とした難解な手順は、趣向を得意とする作者にしては珍しいものであるといえよう。
特別賞:内藤國雄 作(日本経済新聞12月2日)
86馬、94玉、95馬、同玉以下73手
プロ棋士内藤國雄の意欲作で、初形で攻方が実戦初形となっている。過去に同じ趣向があるとはいえ、創作は至難の業である。
昨年の谷川浩司の特別賞に続き、2年連続でプロ棋士が看寿賞を受賞。
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