今回は在庫も尽きたので管理人の作品をお見せしましょう。
もともと短編を作るのが主で、長編や趣向というものには全くの門外漢。たまにそれらしい素材を得た時に完成させるくらいで、本作もそういう作品の一つです。
タイトル=手順、の易しい作品です。ちょっといじわるな収束を用意してありますので楽しんでください(^-^)
29手詰です。
初手は32金と金を取る一手です。対して23玉なら33金、14玉、13金、同玉、22馬…として詰み。また32同玉なら33金、41玉、52歩成以下です。
34玉と逃げて、12馬は23銀合、44金は23玉と逃げて大丈夫。3手目は仕方なく33金ですが、45玉には12馬で詰むので44玉……ここまで読んで(読まなくても?)手順の骨子は分かっていただけると思います。
初手から32金、34玉、33金、44玉、43金、45玉、44金、55玉、54金、56玉、55金、66玉、65金、67玉、66金、77玉、76金(図)
金の動いた跡を赤線で示しましたが、このようにノコギリの歯のような動きをすることを「ノコ(鋸)」と呼び、主に馬や龍で王手をするのが一般的(それぞれ馬ノコ、龍ノコ)です。本作のように、龍や馬の力を借りて小駒がこういう動きをすることもあります。タイトル「キンノコ」の由来でもあります。
さて、ここまでは易しい手順でしたが、この先の収束はやや難しかったかもしれません。
図以下78玉、77金打!、88玉、87金、89玉、12馬、78銀、同馬、同玉、77金引、89玉、78銀まで29手。
78玉と逃げる手に対し、77金打と重く打つのが好手です。素直に77金引は88玉、87金、同玉以下詰みません。77金打として88玉、87金、同玉なら77馬と引いて詰むわけです。
89玉まで追い詰めて攻め駒が足りないようですが、12馬の王手に合駒が銀しかない! 75歩配置にはそういう意味もあったわけです。
詰パラ本誌の出題コーナー「デパート」に投稿を考えていたのですが、当コーナーの作品不足でやむなく?使ってしまいました(^-^;
皆様からのご投稿、お待ち申し上げております。
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