第19話で作品募集を呼びかけてみると早速3名の方から反応がありました。いずれも若手の有力株で、今後の作品発表が待たれる方々。(残念ながら今回の作品以外は返送させていただきました。引き続き投稿をお待ちしております)
その中から今回は糟谷祐介さんの作品を紹介します。
初形を見ればだいたいの展開は想像がつくと思いますが、序盤の入り方にやけに力が入ってます。何も考えずに?引っ張りこんでみてください。
53手詰です。
どこから手をつけてよいのか分かりにくいですが、こういう場合は強引に下段に引きずり込んでみるに限ります。
初手から72角、同玉、81馬、同玉、82金、同玉、92飛、71玉…
2手目に62玉とかわす手が気になりますが、63香が好手で、@63同桂なら61角成、同玉、51飛以下、A52玉なら61角成、42玉、62飛以下、B72玉なら81馬、同玉、91飛以下。貴重な駒を惜しげもなく捨てて、92飛の拠点を据えるのが序盤の関門でした。
ここから見た目の期待通り、駒をぱくぱくと食べていきます。
9手目から61歩成、同玉、51歩成、同玉、41歩成、同玉、31歩成、同玉、21歩成、同玉、11歩成、同玉(図)
煩雑だった初形がすっきり。ここからは「小駒飛び道具」桂香の本領発揮です。
図から23桂、21玉、31桂成、同玉、43桂、41玉、51桂成、同玉、63桂、61玉、71桂成、同玉、83桂、81玉、91桂成、71玉、81成桂、同玉、83香、71玉、82飛成、61玉、63香、51玉、62龍、41玉、43香、31玉、42龍、21玉、23香、11玉、22香成まで53手。
まずは桂馬による送り手筋。左端までたどりついたところで、今度は香車と龍の連携で折り返していきます。
左端から始まって、右→左→右と1往復半。機構自体は目新しいものではありませんが、易しくすっきりとできていますね。難しい導入を避ける手はあったかもしれませんが、変化もうまくまとまっているし、いきなり駒取りで始まるのも考え物。作者側としては入れておきたい手順とも言えそうです。
さて、次回は鉄人・加藤徹さん、久々のご登場です。お楽しみに!
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