> サイト一覧 > 読み物 > 私のベスト10スペシャル / 第6回 宇佐見正(後)
 

第6番 竅E将棋讃歌 S57・11

59銀引、同玉、48銀、同玉、57銀、59玉、58金、同玉、68飛、59玉、48銀、同金、69飛、同玉、68馬迄15手詰。
攻方は斜めの角銀、玉方は金3枚。その金を、ほぐしたり、逆用したり。形は重いが、ユーモアの味もある。
15手コンクールで柴田昭彦、柳田明両氏に次ぐ3位。賞品(駒)をもらったのは、実に31年ぶりだった。

第7番 詰将棋パラダイス S57・12

32銀生、34玉、45金、同金、23角、25玉、35飛、同金、14角成、同玉、15飛迄11手詰。
最初は35飛を主眼とする9手詰。初手32銀生を入れるのに苦労した。以後も、気持ちの良い手が続くと思う。
「短編競作展」に出して、赤羽守、小迫清美両氏に次ぐ3位。第6番との2ヵ月連続だった。「ベテラン健在」という評もあり、気を良くした時期。

第8番 詰将棋パラダイス S58・7

48金、29玉、28角、同玉、38金、同玉、39金迄7手詰。
「採点していてびっくりした。評価Aのオンパレードで、Cはゼロ」と柳原裕司氏の解説。あきれ返った。という感じが伝わってくる。私自身もびっくり。ちょっとした問題作だった。
38金寄が主眼だが、3手目28角も、17角なら59とで詰まない。こういう味が予想以上に評価されたらしい。

第9番 将棋マガジン S58・11

13金、同玉、25桂、同金、14銀打、12玉、23角、同歩、13銀成、同玉、14香迄11手詰。
現在のマガジンは9手以下だが、当時は11手でも良く、担当は伊藤果氏だった。これが同誌初入選。
あまりややこしい作品は、同誌に不向き。4手目の変化(23玉は45角、34合、32銀以下)に備えて、先に金を打つのを、せめてもの狙いとした。

第10番 詰将棋パラダイス S62・6

31飛、43玉、55桂、42玉、33飛成、同桂、31角成迄7手詰。
上から押さえたい形なのに、攻方の駒が三つも利いている31へ飛車を打ち込む。意外性が狙いの心理作。55桂に54玉なら、34飛成で詰む。
第8番と違って、少しは自信があった。「短編競作展」に出し、またもや3位。私の力では首位など無理な話だから、3位なら上々だと思っている。

 

このページのトップへ