第6番 共済新報 S56・3
82歩成、同玉、73桂成、同玉、62角、64玉、53角成、55玉、54金、同馬、56龍迄11手詰。
昭和56年酉の年。お正月用の曲詰。サブタイトルとして「81年駒トリの年」とあり、81玉からスタートも、ここに由来する。詰上り勿論「1」。
『共済新報』。共済組合連盟発行の月刊誌。詰将棋の連載は、昭和46年9月からで、現在も継続中。
第7番 将棋世界 S56・10
22金、同玉、31銀生、同玉、42金、同玉、43金、51玉、52金打迄9手詰。
野口益雄氏が『将棋世界』の編集長の頃、付録用の作品募集があった。
早速応募したところ、“小駒図式”と持駒趣向を買われて入選。
この手順から見る限り、短編作家の感覚でないことは、どなたでも認めるところであろう。
第8番 将棋世界 S57・11
43角、25桂合、同角成、27玉、39桂、同香成、28歩、37玉、47馬迄9手詰。
前局同様、『将棋世界』付録として募集があり、応募した。
セールスポイントは、最少駒数つもりであったが、他の入選作に、盤面四枚、持駒二枚の作品があった。
野口益雄氏好みの、“貧乏図式”が買われたか?……。
第9番 詰将棋パラダイス S59・7
13飛、24玉、34飛、13玉、16香、15歩合、同香、23玉、24歩、同桂、32飛成迄11手詰。
持駒から察してもらってわかるように、短編らしくない内容。嫌な手ばかりの連続。捨駒は勿論なし。
このような傾向の短編に魅力を感じる。少ない駒数で「怪しい」手の入った作品となると、そう簡単に生まれるものではない。本作は幸運だった。
第10番 共済組合新聞 S60・1
65飛、同と、46金、同玉、47龍、55玉、67桂迄7手詰
昭和60年度用の曲詰で、詰上りは一応「六」のつもり。
超短編曲詰としては、上の部と自己評価。何せ捨駒が、二度も有る。
捨駒連続の超短編は、創作困難、遊び手の許されない現代曲詰は、ハイレベル。私の作る詰将棋、果して“詰将棋”と云えるものなのでしょうか。
◇終りに
最近入会された会員の方は私の作った短編作品など見たことがないものと思います。
本誌でも、これまで何度か述べてきたのですが、私にとって難解、捨駒の妙手連発と云った短編詰将棋を作ることは大の苦手。
私の作ったものは、同玉の一手である単純捨駒の作品か、捨駒のない作品が大半。“逆算法”による創作法を知らないわけでも有りませんが、御覧の如き一〇局が、私の短編詰将棋なのです。異常感覚と云うよりも、異常無感覚、何も感じない作風のようです。
北九州市の八尋久晴さんと、長期に亘ってお互いの作品を評しあって来ました。八尋流の“ほのぼの短編”を誰よりもたくさん見て来ているはずなのですが、勉強不足のためか、未だに小学校への登場さえないわけです……。
◎目標「小学校入選一回」
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