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       詰手筋というわけではありませんが、開き王手、しかも両王手で詰み、という図はよく目にします。 
        スパッと決まるので解後感も良く、作る側としても何度か手がけた方は多いのではないでしょうか。 
        第1図は、先手の中飛車急戦から5筋の歩交換をした手に対し、後手がのんびりと84歩と突き出した局面。 
        まさか実戦でこんな手を指す人もいないでしょう。これは大変ですね。 
      [第1図] 
           
      ▲マニ夫「22角成にどう受けるんやろなァ」 
        △白人「ワザとボケなくてもいいじゃん。33角成で終わり」 
        そうですね、33角成の両王手で身動きとれません。 
        実戦の序盤でも、こんな恐ろしい手が現われ得るものなのです。 
        では、詰将棋ではどうでしょうか? 
      [第2図] 
           
      △白人「13飛は24玉と逃げられてダメか」 
      【正解】 
        12飛、24玉、13飛成、同玉、15飛まで5手詰 
         
        ▲マニ夫「初手飛車打ちは、11でもエエんちゃうか!?」 
        おっしゃる通りですね。まァ、カタいこと言わずに……。 
        これが典型的な両王手による詰上りでしょうか。 
        次も似たようなものを。 
      [第3図] 
           
      【正解】 
        22飛、33玉、44金、同玉、24飛成まで5手詰 
         
        △白人「よく見るパターンだね」 
        初手33飛や33金は41玉と逃げられます。 
        また、3手目24金とするのは、飛の成り場所がなくなる仕掛け。 
        このように、飛と角による両王手が例としては最も多いようですが、他にも色々な組み合せがあります。 
      [第4図] 
           
      ▲マニ夫「23銀成がきわどいなァ。25玉と逃げると、24龍、16玉、17歩以下詰んどる」 
        23銀成は同玉でダメですね。(※1) 
      【正解】 
        24金、同玉、25銀打、同龍、33銀生まで5手詰 
        なお、2手目24同歩は23銀打まで。 
         
        本作は、飛と銀による両王手でした。 
        △白人「小駒図式ではどう? あるのかな?」 
        第5図がそれです。 
      [第5図] 
           
       
        ▲マニ夫「なるほど、なかなか高級やないか! 邪魔駒消去が入っとる。前々回の講座の応用とは、流石やのう」 
      【正解】 
        23金、11玉、12金、同玉、11飛、同玉、23桂生まで7手詰 
         
        11銀がなければ、11飛以下の3手詰です。 
        なお、4手目12同銀は23桂生、21玉、31飛まで。 
        両王手作品は詰上りの設定の面白さにかかっています。 
      ※1:掲載時は15歩だったため、初手より25銀打、同龍、同銀、同玉、36金!、16玉(同玉は33飛以下)、26飛、17玉、47龍以下の余詰があった。手順中最後の47龍を防ぐため15桂として修正した。 
        
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