> サイト一覧 > 詰将棋を解く > Try everyday!7000回記念懸賞詰将棋 / 問題3
 

 玉方/13金、41角、42香、44歩、53金、56と、57馬、81玉、83歩、91香、92金/攻方/15歩、16桂、23歩、25銀、34歩、37桂、38香、48龍、54歩、58龍、62歩、71銀、72歩、76銀、85と、93銀、94歩/持駒/香/

【解答成績】解答者数54名、誤解3名、無解43名=正解者数8名

★出題作の流れからして、あぶり出しは予想できるでしょう。さて、どのような文字が浮かび上がるでしょうか?

【正解】
92銀不成、72玉、81銀不成、73玉、82銀不成、62玉(途中図1)

★初手は金を取る一手ながら、注意が必要。銀不成で取るのが正解です。成で取ると後の手順で不都合が生じ、詰みません。

途中図1(6手目62玉)

★3連続銀不成で迎えた途中図1。さらに71銀不成と続けると、73玉、72金、64玉、75と、54玉、65と、43玉、33歩成(失敗図)。

失敗図(33玉)

★ここで24銀と捨てて25桂を狙いたいのですが、24銀に同馬で、守備が強化されてしまいます。そこで馬の筋をずらすため、働きの悪い58龍を67に捨てる手が浮かぶでしょう。そしてそのタイミングは途中図1しかありません。

【途中図1から】67龍(途中図2)

途中図2(7手目67龍)

★同とと取る、あるいは合駒を打つ変化があるので確認しましょう。同とは53歩成、同玉、57龍、同と、55香、54歩合、64角、同玉、65金以下。66歩合が厄介で、71銀不成、73玉、74香、63玉、53歩成、同玉、44龍!、同香、54歩、同玉、65金、63玉、73香成、52玉、62銀成、43玉、33歩成、同玉、45桂以下。64歩合は53歩成、同玉、45桂、同歩、64龍以下。よって、67龍は同馬と取るのが最善です。

★5手目72金、64玉のタイミングで67龍とするのは、同とで失敗です。

【途中図2から】同馬、71銀不成、73玉、72金、64玉、75と、54玉、65と、43玉、33歩成、同玉(途中図3)

★舞台を右側に移していきます。途中で63玉と逃げると、53歩成と金を取り、同玉、44龍、同香、54歩、同玉、65金以下の詰み。33歩成に52玉と逃げるのは62金までで、序盤で62歩を消した効果はここにも出てきます。

途中図3(18手目33玉)

★ここで45桂は23玉、33桂成、12玉、24桂、同金、13香、21玉くらいで逃れ。桂を跳ねるなら右側で、25桂〜13桂成を狙います。そのためには25銀が邪魔なので、消してしまいましょう。

【途中図3から】24銀、43玉、33銀成、同玉、25桂、23玉、33香成、12玉、13桂成、同玉、14香、同角、同歩、同玉(途中図4)

★24銀を同金と取るのは、25桂、23玉、33香成、12玉、24桂と金を取れます。銀を消して狙い通り13金を取り、さらに14香から角を取ります。

途中図4(32手目14同玉)

★「7000」が浮かび上がるのは間違いなさそうですが、最後の「0」がほぼ未完成なので不安になるかもしれません。ここから一気に仕上げます。

【途中図4から】36角、15玉、25金、16玉、18龍、17金合、同龍、同玉、18金、16玉、27金(詰上り図)迄43手。

★36角に対して25歩合は、24金、15玉、25金、16玉、17歩以下早詰。合駒せずに15玉とかわし、25金と押さえます。そしてついに、序盤から手順を支えていた48龍が動きます。飛合は取って18飛までですし、他合は27龍まで。よって金合と定まり、詰みに至ります。

詰上り図(43手目27金)

★創作期間はちょうど1週間。金合の収束に狙いをつけて逆算。右上のつなぎで少し苦労しましたが、何とか左側に持っていくことができました。67龍を省いて62歩消去を印象づける図や、冒頭に金合を入れる図などいろいろ考えました。ただ、これらの図はどうしても67の駒が飾り駒になります。飾り駒は避けたかったので、「67龍、同馬」をひねり出し、完成としました。詰上り18枚中、不動駒が8枚。右下の「0」をすべて動かせたのは嬉しいところです。

RINTARO「素晴らしすぎます。序が難解で挫折しかけましたが、67龍を発見して一歩前進。その後も25銀消去等、収束まで緩みなく、詰み上げてみると「7000」の文字。このような大型曲詰は詰ました時の爽快感も一入ですね。」

★第3問の一番槍はRINTAROさんでした。この手の作品は、「解答がなかったらどうしよう」と不安に思いながら出題するので、本当にホッとしました(^-^)

kabo「滅茶苦茶悩みました。67龍の限定打に気付くには、25銀と62歩が邪魔駒であることに気付かないと解けない仕組みですが、そこにたどり着くには72金が正解手順であることへの確信が必要です。一方で24銀に気付かないと後半金を手持ちにしていないと不詰感が出るため、同じところをぐるぐると彷徨いました。72金を打たないと左上で「7」が完成しないという邪念(?)がなければ、おそらく解けなかったことと思います。変化手順も詰め方が多様で相当に骨を折りました。この手順を実現しつつのあぶり出し曲詰に、解けた後も思わずうなりました。」

★逆算中は「72金は必然」なのですが、解く側からすると金を手放すのはやりにくいですよね。

占魚亭「序盤に手こずりました。見事な「7000」の炙り出しです!」

★序盤は難しくしすぎたかもしれません(^^;

原岡和生「見事な 7000です。感動です。当初から7はみえていたので、000を探しながら、詰手順考えていました。なので、7手目の67龍は全然見えてませんでした。15手目65と、16手目43玉でなんとなく最終形を想定出来て、ここからは1日くらいです。今回もポケットメイト(もう売ってないと思います)が活躍しました。」

★ポケットメイト、思わず検索してしまいました(^^; 

國吉 進「詰上がり7000 素晴らしい会心作ですね」

★彩棋会席上でも、國吉さんにお褒めの言葉をいただきました。

安井 豊「まさかの7000」

★「7000」か「七千」か「7k」の3択なので、この初形ならほぼ決まり?(^^;

山下 誠「玉の逃げ方に迷わされたが、終わってみれば盤面いっぱいに「7000」が広がる。雄大な曲詰ですね。」

★4文字あぶり出しは作るのも解くのも大変ですが、この迫力は気に入っています。

【正解者】
kabo■RINTARO■
キリギリス■
國吉 進■
占魚亭■
原岡和生■
安井 豊■
山下 誠■

総評・当選者

 

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