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第4問:入選28回 札幌市 田利 廣 「霧の摩周湖」 (作品成績は第5問の最後)

43角、33玉、34飛、43玉、44飛、53玉、54飛打、63玉、64銀成、A同銀、同飛、B52玉、53銀、同玉、54飛右、43玉、63飛成、C53歩合、同龍、32玉、33歩、同桂、42龍、同玉、44香、D43銀合、34桂、32玉、52飛成、同銀、42香成まで31手

AB72玉は42飛成以下。

C桂合は同龍、32玉、22香成。

D角合も可。

★手順を並べただけでは分かりませんが、この序はかなり難かしい。まずは34飛と打って考える形なので悩むのは当然でしょう。生飛車2枚を連結して、漂う玉を追い回す手順は力がこもっています。ハの捨合がちょっとした罠ですが、ここを見抜けばあとは飛車2枚を裁ち落とす華麗な収束が待っています。

★田利さんと言えば、ホームページ作品展の常連。前回の結果発表(553号)はちょうど半期賞を受賞されたときでした。

作者―摩周湖は日本一霧の出易い湖として有名です。5筋から左の配置を霧に見立て晴れるまでを描いてみました。ポイントは大駒の動きを極力抑えること。収束も大駒がすべて消え、納得の出来です。序は例によって逆算ですが2手のつもりが4手になりました。ここが波乱を呼ぶとは思いもしませんでした。

凡骨生―左辺は追うのは不安が伴ない角飛が打ち難かった。

野口賢治―43銀合では角合もあってスッキリとは霧も晴れず。

五茂須光―初手が見えなくて大苦戦。53桂合の変化もいい味。

今川健一―昭和32年の夏に摩周湖を眺めました。幸いに霧はなく展望台より一望の思い出があります。霧の摩周湖はこんな印象なのかなと、いささか不審な解図感です。

北野龍一―大駒の小味な妙技に酔う。

金子恒男―普通なら誰でも34飛が本命。ところが意表の短打の角が本命でした。かなりの盲点でした。

加賀孝志―イヤ、初手から一苦労。紛れ変化多く、詰上りもスッキリ小駒のみ。楽しめました。

 

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